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ストーリーズ

高校生の企業訪問学習

2016年 12月 20日

山口県立山口高等学校

アイケアを関心分野のひとつに、将来の職業ビジョンをサポート

2016年12月14日、日本アルコン 虎ノ門本社 ウェットラボにて実施

山口県立山口高等学校の2年生の男子学生6名が、企業訪問学習として日本アルコンを訪れてくれました。この訪問学習は修学旅行のカリキュラムに組み込まれており、興味のある企業を生徒自らが選んで、その企業について詳しく学ぶというものです。山口県屈指の進学校ということもあり、単に楽しいだけではなく、今後の勉強の刺激となるようなプログラムを準備させていただきました。

プログラム内容

・会社紹介:アルコンの歴史やグローバル企業としての使命、視覚の大切さ

・日本アルコンの品質管理体制とその業務内容

・コンタクトレンズの作製体験

・白内障の手術体験

会社紹介では、広報部がアイケアのグローバルカンパニーとしての使命や歴史、視覚が私たちの生活にいかに大切な五感のひとつであるかを説明しました。また、アプリを使った白内障の疑似体験を行い、若い彼らにとってはまだまだ先の目の病気ではありますが、病気によって見えなくなったりすることを知っていただきました。
 
品質管理のセッションでは、コンタクトレンズの種類や素材の違いをはじめ、コンタクトレンズユーザーの目の安全・健康を守るためにアルコンではどのように製品管理や検品をしているか、不良品の確認・検証の仕方などを品質保証部が説明しました。ニュースでも食品などの品質・安全管理が取り上げられているためか、企業がどのような体制で品質管理をして製品を提供しているかといった実際のプロセスについては、熱心にメモを取ったり、質問したりと、働くということを想像しながら聞いているようでした。
 
数名の生徒さんがコンタクトレンズを使用しており、中にはアルコン製品を使用している生徒さんも。社員も思わず感謝の気持ちで拍手をしてしまいます。素材の違いは知らなかったようですが、その生徒さんは製品によってつけ心地の違いがあることは実感していたそうです。素材の異なる数種類のコンタクトレンズを触ってみると全員がその違いを感じたようで、頷いたり、納得の表情が見られました。コンタクトレンズを使っていない生徒さんは、レンズに表と裏があることにも驚いており、レンズのエッジが反っていないか目を凝らして確認していました。
 
さらにカラーコンタクトレンズは全員が初めて触るとのことで「女の子たちはこういうのを使っているのか」と興味津々。「顔料は何を使っているのですか?」「色が落ちないようにどうなっているのですか?」など、質問もたくさん飛びはじめ、高校生らしい元気な雰囲気になりました。
 
コンタクトレンズに触った後、レンズ作製を体験。真剣なまなざしで鋳型に原料を流し入れます。機械の中で紫外線を照射すると、わずか3秒で液体だった原料が硬化してレンズが完成します。レンズを鋳型から取り出した時には、生徒さん全員から「おぉー」と驚きの声が起こります。顕微鏡で自作のコンタクトレンズの出来上がりをチェック。作ったレンズは記念として持ち帰るとのことでした。
 
プログラムの最後は、ウェットラボにて、医療現場で実際使用されている機械と豚の目を使った白内障の手術体験です。

白内障の原因や症状、体験手術の手順を社員が説明し、実際の手術と同じように手術着や手袋を身につけて準備をします。いよいよ新米高校生ドクターの誕生です。社員が生徒さんの名前で「○○先生ですね」と言うと、顔つきも心なしか凛々しくなります。

初めて見る豚の目にも躊躇なく顕微鏡を見ながら上手にナイフを入れていき、社員からも「完璧!」との声がかかります。しかし、2mmぐらいの切開口は透明で見つけにくく、その後のヒアルロン酸注入や超音波による水晶体吸引に苦労します。細かい作業を慎重に進め、いよいよ最終段階の眼内レンズ挿入です。レンズの小ささや形状に驚きながらも、切開口を再び探しながらゆっくりと注入します。

眼内レンズがうまく入らない生徒さんや、注入したレンズが目の裏側に動いてしまい、固定までに再調整が必要な生徒さんもいたりと、手術の繊細さを改めて実感。30分近くも顕微鏡を覗きながらの作業は高校生でも疲れたようです。

熟練した先生は5~10分で手術が終了すると聞くと、驚きを隠せない表情でしたが、最後まで手術をやり遂げたことに自信を感じているようにも見えました。

最初は大人しく、緊張した面持ちの生徒さんたちでしたが、実際に製品に触れたり、手術体験をすることで次第に緊張もほぐれ、高校生らしい好奇心旺盛な姿が印象的でした。

プログラムの感想を聞くと、生徒さんの一人が「最初は見えることに対してあまり関心がなかったけれど、今回の体験を通じて興味ある分野になった」と話してくれました。見えることの大切さ、目の健康について興味を持っていただけたことは、アイケアに取り組むアルコンにとって大変嬉しい言葉です。来年3年生になり進学や将来の職業を考える時、医療分野が選択肢の一つとなるかもしれません。